皆さんこんにちは。
企画部の伊藤です
2月16日〜22日の一週間。
「ユーロショップ2020視察ツアー」に参加してきました。
「ユーロショップ2020視察ツアー」に参加してきました。
ユーロショップとは、ドイツのメッセ・デュッセルドルフで3年に一度開催されている世界最大規模の店舗設備に関する展示会です。毎回ボックス・ワンでは希望者を募り、数人が視察ツアーに参加してきたのですが、今回は私と営業の計2人が選ばれて行ってきました。
日本とは違う展示会の雰囲気には非常に刺激を受けたのですが、以前このブログで歴史的建造物を取り上げたこともある自分にとっては、それ以上にドイツ・ケルンとオーストリア・ウィーンでの歴史的建造物の視察・見学が最高の体験でした。
多数の重要な建築物を見てきましたが、そのうちのいくつかを紹介したいと思います。
まずはドイツ・ケルンから。
ケルン大聖堂 Kölner Dom
1880年完成(建築開始は1248年) ゴシック様式



東方三博士の聖遺物が納められている、ゴシック様式の建築物としては世界最大のもの。
1248年に、当時3代目として建築が始まった大聖堂は、尖塔が一つ完成したところで財政難のため建築がストップ。その後、19世紀に入りドイツ国内のゴシック・リバイバルの潮流が強まり建設が再開。1880年に完成。
噂にたがわぬその大きさ。後ろに下がっても下がっても全景がカメラに収められず撮影に苦労しました。内部のステンドグラスも素晴らしかったです。
ウィーンに移動して、、
シュテファン大聖堂 Stephansdom
1359年完成 ゴシック様式


ゴシック様式のこの聖堂は1359年に完成。136.7mの高さの尖塔をもち、教会の塔としてはウルム大聖堂、ケルン大聖堂についで世界で3番目の高さがあるそうです。モーツァルトの結婚式と葬儀が行われた聖堂としても有名。
モザイク柄の屋根瓦が美しかったです。内部はバロック様式の装飾で、ケルンの大聖堂とは違った雰囲気でした。
シェーンブルン宮殿 Schloss Schönbrunn
1750年頃完成 バロック様式


女帝マリア・テレジア治世下の1750年頃、夏の離宮としてニコラウス・フォン・パカッシーによって完成しました。「鏡の間」において幼いモーツァルトがマリー・アントワネットに求婚したという逸話はあまりにも有名ですね。
バロック様式の外観で、内装はロココ様式の装飾。


広大な庭園は草花が咲いておらず寂しいものでしたが、グロリエッテまで上ると庭園超しに宮殿、そして遠くウィーンの旧市街が見渡せて絶景でした。
※ ※ ※
1857年、皇帝フランツ・ヨーゼフはウィーンをとりまく城壁の撤去を指令、1860年には撤去が完了し、かわりに1858年から1872年にかけて環状道路(リングシュトラーセ)がつくられました。
そしてこれ以後、リングをとりまいて各種の公共建築物が次々と建てられていくのですが、これらは過去の建築様式に倣ったものとなりました。いわゆる歴史主義建築群です。
そしてこれ以後、リングをとりまいて各種の公共建築物が次々と建てられていくのですが、これらは過去の建築様式に倣ったものとなりました。いわゆる歴史主義建築群です。
※ ※ ※
オーストリア応用美術美術館MAK Museum für angewandte Kunst
1863年完成 ネオ・ルネサンス様式



1863年に「帝室オーストリア工芸・産業美術館」として開設され、美術工芸/デザイン/建築/現代美術など多彩な作品が展示されています。
ネオ・ルネサンス様式のこの建物は、中央の吹き抜け空間がとにかく圧巻でした。
分離派会館 Secessionsgebäude
1898年完成 ユーゲント様式



地下階の絵画「ベートーヴェン・フリース」は、1902年にベートーヴェンをテーマとして開かれた第14回分離派展のために、グスタフ・クリムトが交響曲第9番を聴いて造形したものとされるもので、三方の壁面に渡った大作でした。
ロースハウス Looshaus
1911年完成 モダニズム建築

アメリカのシカゴで高層ビルや実用的なデザインを見て大きな影響を受けたアドルフ・ロースは、「装飾は罪悪である」と言ったとか。そのため彼の代表作のロースハウスは、装飾をそぎ落としたモダニズム建築の先駆的な作品であると言われているそうです。
ホーフブルク宮殿前のミヒャエル広場に面した歴史的建造物が並ぶ一角に建設されたため、当時は激しい非難を浴びたのもわかる気がします。
フンデルトヴァッサー・ハウス Hundertwasserhaus
1986年完成 ポストモダン建築
クンストハウス・ウィーン KunstHausWien
1991年完成 ポストモダン建築


フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサーの哲学である自然との調和が強く印象に残るこれらの建物は、美しく有機的な曲線とカラフルな色使いで溢れていました。
以上、簡単にご説明しましたが、いかがだったでしょうか。
ケルン大聖堂から始まって世紀末ウィーンの歴史主義様式建築群、さらにはフンデルトヴァッサーのポストモダン建築までを一度に見られた今回の視察ツアーは、ヨーロッパの中世〜近代〜現代建築史を網羅する濃厚なものでした。
建築物好きな自分にとって夢のような時間でした。
建築物好きな自分にとって夢のような時間でした。
それでは、また。